忌々敷いま/\しい)” の例文
進は一つ頬張り乍ら、やがて一つの焼餅おやきを見せびらかすやうにして、『省吾の馬鹿——やい、やい。』と呼んだ。省吾は忌々敷いま/\しいといふ様子。いきなり駈寄つて、弟の頭を握拳にぎりこぶしで打つ。弟も利かない気。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)