後手うしろて)” の例文
せめては目の及ばむ程のさま見ばやとて、後手うしろてのあかり障子さうじあくれば、吉原下谷本所あたりの火一つらになりて、黒き烟のうちに焔立ちのぼるさま、地獄の絵見る心地す。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)