幾瞬間いくしゅんかん)” の例文
しかし、空には雨雲が減って、灌木かんぼくの茂みの形のみならず、背の高い草花のかげまでが、一層はっきり浮んでいた。待ち構える身にとって、最初の幾瞬間いくしゅんかんつらかった。ほとんどおそろしいくらいだった。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)