寅之助とらのすけ)” の例文
浜田寅之助とらのすけは、三河出身の——いわゆる御譜代衆ごふだいしゅうで、小禄でも今の江戸では、それだけで、随分大きな顔をしていられる幕士のひとりだった。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その同輩たちは皆、先頃からの経緯いきさつもよく知っていた。どんじき屋の空地で斬り捨てにされた二人の侍のうちの一名は、ここにいる浜田寅之助とらのすけの兄に当る者だった。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「将軍家御師範の小野治郎右衛門先生の高弟、浜田寅之助とらのすけどのとはちがうかの?」
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「われわれか、われわれは小野家の門人。これにおるのは、浜田寅之助とらのすけだ」
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)