御一新後言語洞開、府藩県不可達の地は無之筈これなきはずに候。もし脱藩之徒、暗に天下の是非を制し、朝廷の典刑を乱候様にては、何を以て綱紀を張り、皇国を維持し得むやと、深く宸怒被為在しんどあらせられ候。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)