客舎はたご)” の例文
風雪ふうせつの一日を、客舎はたごの一室で、暮らす時に、彼は、よく空腹をかかえながら、五匹の鼠に向って、こんな事を云った。
仙人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そう云う時には、ほかに仕方もないから、うす暗い客舎はたごの片すみで、鼠を相手に退屈をまぎらせながら、いつもなら慌しい日の暮を、待ちかねるようにして、暮してしまう。
仙人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)