宛転ゑんてん)” の例文
しかしその瞬間に彼の鼓膜こまくは「私はX子と云ふのよ。今度御独りでいらしつた時、呼んで頂戴」と云ふ宛転ゑんてんたる嬌声けうせいを捕へる事が出来た。
東京小品 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)