「江戸の三孔と申しまして、太田持資入道おおたもちすけにゅうどうの頃からある長い地底の抜け穴でございますが、いつか、その上に御府内の市街が立ちならんで、今では人家や往来にかくれたまま、絶えて知る人もございませぬ」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)