そこを、吹きおろす風は七十メートルを越え、伏しても、はるか谿底たにそこへ飛ばされてしまうのだ。——以上が私の、「天母生上の雲湖ハーモ・サムバ・チョウ
人外魔境:03 天母峰 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
折竹が、それに気付いたときの失意のさまといったら、剛毅ごうきな彼とはとうてい思えなかったほどだ。木戸は飛行中「天母生上の雲湖ハーモ・サムバ・チョウ
人外魔境:03 天母峰 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
と、こんな工合で、はじめて『天母生上の雲湖ハーモ・サムバ・チョウ』の言葉が完全に読めたわけです。ケティは蒙古型癡呆モンゴロイドというよりも、天母型癡呆ハーモロイドですよ
人外魔境:03 天母峰 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)