その藤十郎のはなしで、新十郎の馬を奪って逃げた豪胆ごうたんらい落な敵は、池田家の臣でなく、三好秀次みよしひでつぐの家来、土肥権右衛門どひごんえもんという者であることが分った。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)