ぐるりとまはしてゆるく脇にて結ぶもの、これを扱帯しごきといふなり。多くは桃割もゝわれ唐人髷時代たうじんまげじだいに用ふ。島田しまだ丸髷まるまげは大抵帯留のみにて済ますなり、色は人々のこのみに因る。
当世女装一斑 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)