という師範代各務房之丞かがみふさのじょう胴間声どうまごえに、一同、ガヤガヤと肩を押し並べてすわったが、おもむろに正面の杉戸が開いて出て来た月輪軍之助を見ると、満堂思わず、アッ! とおどろきの声をあげた。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)