叶屋かなうや)” の例文
不動明王の木像が、その右手に持つた降魔かうま利劍りけんで、金貸叶屋かなうや重三郎を突き殺したといふ、江戸開府以來の大騷ぎがありました。
銭形平次捕物控:130 仏敵 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
町内附合ひもろくにない叶屋かなうやでは、通夜なども至つて淋しく、店中の者に親類が二三人、それにお徳とお雛が加はつて、何んかしら上の空の逮夜たいやが營まれてをります。
銭形平次捕物控:130 仏敵 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
「八、相手は容易ならぬ人間だ。下つ引を五六人集めて、叶屋かなうやの奉公人の身許をみんな洗つてくれ」
銭形平次捕物控:130 仏敵 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)