(この尼が、十七年前にうしのうた子の右馬助家盛うまのすけいえもりに、頼朝は瓜二つともいいたいほどよう似ておる。右馬助がもし生きてありなばと、そぞろ思い出されて、涙がこぼれてならなんだ)
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)