九ツの時、将軍の家光いえみつから光の一字をもらい、十三で右近衛権中将うこんえごんのちゅうじょうに任じられていたが、その官位人爵かんいじんしゃくもおかしくないほど、どことなくおとなびても来、また人品もそなわって来た。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)