南嶺なんれい)” の例文
陽がのぼるほどに、谷々や、峰で、小禽ことりが高くなった。中堂の東塔院から南へ下りて、幾つかの谷道をめぐって、四明しめいだけの南の峰を仰いでゆくと、そこが、南嶺なんれいの無動寺である。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)