千三せんみつ)” の例文
勝のおやじや、おれなんぞは、千三せんみつをやっても、質草をはたいても、やりくりはつこうというものだが、宗家の台所となるとそうはいかない。
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
千三せんみつや……と云っても、万に三つも当るかどうか分らない松木が、宝を掘出しそこねて腹を立てたことと、何にも知らないでいる細君が、古井戸の跡と聞いて安心したこととが、変に対照をなして
古井戸 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
松木は相変らず千三せんみつの仕事に、一日中馳け廻ってるらしかった。
古井戸 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)