三条小鍛冶さんじょうこかじという名工がひところ住んでいて、それから、ここの池の水が、刀をつのによいというので、諸国から、刀鍛冶が集まって、いつのまにか、一つの鍛冶聚落ぶらくができていた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)