“やまたわ”の漢字の書き方と例文
語句割合
山曲100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
山曲やまたわのありふれた盆踊を見たって面白いこともないのだが、所在がないので、では、行って来ようかと前壺のゆるんだ棕梠しゅろの鼻緒の古下駄を曳きずりながら宿を出た。
生霊 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
犬養ノ善世はもとは鬼冠者といい、伊吹山にいた群盗の一味で、首の傷こそは、五年ほど前、山曲やまたわの暗闇で泰文とやりあい、腰刀をうちこまれたものだということだった。
無月物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
入谷津いりやつ山曲やまたわで年五十石の上りのある田地を買って小さな家を建て、大炊介を一人でそこに住まわせ、「生涯、俺の子であることを口外してはならぬ、青山大炊介と名乗っておけ」
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)