“はなかぜ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鼻感冒50.0%
鼻風邪50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ジョリーは鼻がつまってひどい鼻感冒はなかぜをひいていたが、レーグルもそれに感染しかかっていた。レーグルの服はすり切れてい、ジョリーはりっぱな服をつけていた。
ジルノルマン老人は娘にこう言った。「そういう帰依の状態は、鼻感冒はなかぜと同じものだ。お前は人間のにおいを少しも感じない。悪いにおいも良いにおいも感じない。」
「ことに、」とグランテールは言った、「鼻感冒はなかぜをひいてる者が言えばそういう音になる。」
それから少し呼吸を楽にしようとして、大儀そうに鼻をふんふんいわせた。例によって鼻風邪はなかぜを引いているのである。
鼻風邪はなかぜじゃあるまいし」と云った。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)