“とりなべ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鳥鍋87.5%
鶏鍋12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まあ、行きあたりばったりの小料理屋で鳥鍋とりなべでもつついていたほうが無難かも知れない。それとも、どこか他にいいところを知っているかね。
惜別 (新字新仮名) / 太宰治(著)
日の暮れる前から何処の家でも申合わせたように雨戸を立ててしまった。黒いカーテンを張りめぐらした部屋ではくつくつと鳥鍋とりなべが煮えていた。
冬日記 (新字新仮名) / 原民喜(著)
お庄はビールやサイダーの広告のかかった、取っ着きの広い座敷へ連れられて行くと、そこに商人風の客が一ト組、じわじわ煮立つ鶏鍋とりなべを真中に置いて、酒を飲んでいるのが目についた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)