“ちやだんす”の漢字の書き方と例文
語句割合
茶箪笥100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
浦和の家も一向よりつかなくなり、妻の邦子からの音信も封を切らないまゝで、茶箪笥ちやだんすの上に放り出してゐた。長らく病床にある妻に対しても、いまは何の感情もない。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
小綺麗な茶箪笥ちやだんすなどがちま/\と飾られて、晴代も可憐な其の愛の巣を、ちよつと好いなと思つたものだが、それよりも、時間になると大抵その男がやつて来て、サラダにビイルくらゐ取つて
のらもの (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
食卓や、小さい茶箪笥ちやだんすも新しいのが並んでゐる。ゆき子は一切が判つたものの胸のなかは煮えるやうな腹立たしさであつた。やつぱりこんな事だつたのだと思つた。富岡は本当にゐなかつた。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)