“そくぜん”の漢字の書き方と例文
語句割合
惻然100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
惻然そくぜんとして浜辺へと堤を下りた。砂畑の芋の蔓は掻き乱したように荒らされて、名残の嵐に白い葉裏を逆立てている。沖はまだ暗い。
(新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
と悟るに付けて斯様な草深い田舎に身柄と云い器量と云い天晴あっぱれ立派な主人が埋められかかったのを思うと、凄然せいぜん惻然そくぜんとして家勝も悲壮の感に打たれない訳には行かなかったろう。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)