“せっこうぞう”の漢字の書き方と例文
語句割合
石膏像100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分はうしろから小さな石膏像せっこうぞうの飛んでくるぐらいに恐れを抱く人間ではなかった。けれどもあの時に限って、怒るべき勇気の源がすでに枯れていたような気がする。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
気取りやで、話し上手で、大げさにほほえみ、大げさに身振りをした。「国の首領」の石膏像せっこうぞうや肖像を往来で売るのを商売にしていた。それからまた歯抜きもやった。
そして欄にもたれてひざまずいてじっとしている。美しい肩が時々波を打って、帽子の黒い鳥の羽がふるえるように見えました。マドンナのすぐわきにジャンダークの石膏像せっこうぞうがある。
先生への通信 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)