『無題(一)』
旅人はまだ迷って居ます。暗い森から暗い森の中へと、雪は一寸もやまず木々の梢と落葉のつもった地面とをせっせとお化粧をして居ます。まだ十六にみたない若い旅人は母の最後にくれたキッスと村はずれまで送って呉れた小さい小鳥のように美くしい女の笑顔を思 …
著者 | 宮本百合子 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 戯曲 |
初出 | 「宮本百合子全集 第二十九巻」新日本出版社、1981(昭和56)年12月25日 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約42分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約1時間9分(300文字/分) |
題名が同じ作品