誤植ごしょく
我が生涯はあはれなる夢、 我れは世界の頁の上の一つの誤植なりき。 我れはいかに空しく世界の著者に その正誤をば求めけん。 されど誰か否と云ひ得ん、 この世界自らもまた あやまれる、無益なる書物なるを。 …