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『火の記憶』
ふりがな文庫
『
火の記憶
(
ひのきおく
)
:
広島原爆忌にあたり
(
ひろしまげんばくきにあたり
)
』
とある家の垣根から 蔓草がどんなにやさしい手をのばしても あの雲をつかまえることはできない 遠いのだ あんなに手近にうかびながら とある木の梢の 終りの蝉がどんなに小さく鳴いていても すぐそれがわきかえるような激しさに変る 鳴きやめたものが …
著者
木下夕爾
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約1分(500文字/分)
朗読目安時間
約1分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
在
(
あ
)
梢
(
こずえ
)
蔓
(
つる
)
蝉
(
せみ
)