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『暑くない夏』
ふりがな文庫
『
暑くない夏
(
あつくないなつ
)
』
「……夏が来たのね」 女は、天井を見上げたままでいった。 白い天井。白い壁。白いシーツ。女の顔も白い。 「空を見ていると、わかるの。ついこないだまで、どんよりと空の濁った日ばかりがつづいてたわ。まるで、水に落ちたケント紙のような色の空だった …
著者
山川方夫
ジャンル
文学 > 日本文学 > 詩歌
初出
「朝日新聞(夕刊)」1962(昭和37)年7月1日
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約4分(500文字/分)
朗読目安時間
約6分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
足早
(
あしば
)
濁
(
にご
)
群青
(
ぐんじょう
)
透
(
す
)