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『響』
ふりがな文庫
『
響
(
ひびき
)
』
藤村の羊羹、岡野の粟饅頭、それから臺灣喫茶店の落花生など、あの人の心づくしの数々が、一つ一つ包の中から取り出されつゝあつた。——私はゴム枕に片頬をつけたまゝ、默つてお蔦が鋏をもつて糸を切るのから、その糸を丹念にくるくると指の先に巻いて、薄紫 …
著者
水野仙子
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
文字種別
旧字旧仮名
読書目安時間
約23分(500文字/分)
朗読目安時間
約38分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
從兄
(
にい
)
去
(
い
)
彼女
(
あれ
)
徒歩
(
かち
)
棲所
(
すみか
)
獨語
(
ひとりごと
)