——宋青磁浮紋双魚鉢—— 五月のあかるい昼さがり あまりに生の時間が重いので 私はひとり青磁の鉢を見ている 空いろの底に 二匹の岩魚が見えたりかくれたり すぎる風に水がゆれると 岩魚の背もかすかに紅いろに光る また水底をよぎる遠い宋時代の雲 …
著者 | 蔵原伸二郎 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 詩歌 |
初出 | 岩魚「詩苑」1963(昭和38)年
落日「陽炎」1963(昭和38)年6月号
西瓜畑「詩学」1955(昭和30)年1月号
遠い友よ「中学生のための続 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約3分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約5分(300文字/分) |