野狐の背中に 雪がふると 狐は青いかげになるのだ 吹雪の夜を 山から一直線に 走つてくるその影 凍る村々の垣根をめぐり みかん色した人々の夢のまわりを廻つて 青いかげはいつの間にか 鶏小屋の前に坐つている 二月の夜あけ前 とき色にひかる雪あ …
著者 | 蔵原伸二郎 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 詩歌 |
初出 | おぎつね「陽炎」1957(昭和32)年3月号
きつね「詩学」1955(昭和30)年10月号
老いたきつね「花粉 第五号」1958(昭和33)年5月 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約3分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約4分(300文字/分) |