トップ
>
『漁村』
ふりがな文庫
『
漁村
(
ぎょそん
)
』
波がものを言ふやうになつてから 誰も姿を見せない砂浜に 抵抗する事を知らない貝殻のやうな女が 私生児を抱いて立つてゐた それは——生きる為には、生きる為には 泥蟹をまで食べなければならぬ 悲しい漁村の一つの姿である 夢を見ることのゆるされな …
著者
森川義信
ジャンル
文学 > 日本文学 > 詩歌
初出
「若草」1935(昭和10)年3月
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約1分(500文字/分)
朗読目安時間
約1分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
為
(
ため
)
貝殻
(
かひがら
)
姿
(
すがた
)
泥蟹
(
どろがに
)
言
(
い
)