君が家きみがいえ
ああ戀人の家なれば 幾度そこを行ききずり 空しくかへるたそがれの 雲つれなきを恨みんや 水は流れて南する ゆかしき庭にそそげども たが放ちたる花中の 艶なる戀もしらでやは 垣間み見ゆるほほづきの 赤きを人の脣に 情なくふくむ日もあらば 悲し …