父親からの迎へが来次第、アメリカへ渡るといふ覚悟を持たせられてゐて、私は小学校へ入る前後からカトリツク教会のケラアといふ先生に日常会話を習ひはじめてゐた。先生は日本語が殆んど不可能で、はじめは随分困つたが、オルガンなどを教はつてゐるうちに私 …
著者 | 牧野信一 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆 |
初出 | 「新潮 第三十二巻第七号(七月号)」新潮社、1935(昭和10)年7月1日 |
文字種別 | 新字旧仮名 |
読書目安時間 | 約21分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約35分(300文字/分) |