「学生警鐘」と風「がくせいけいしょう」とかぜ
氷嚢の下 旅まくら 熱になやみて風を聴く とり落した手鏡の 破片にうつる いくつものわが顔 湖はひかりて ふるさとは遠い * 夜をこめて吹き荒んだ風が、次の日もまたその次の日も絶え間もなく鳴りつづけてゐるといふ——そのやうな風に私はこの町で …