続癩院記録ぞくらいいんきろく
十個の重病室があり、各室五名づつの附添夫が重病人の世話をしてゐることはさきに記したが、これらの附添夫も勿論病人であり、何時どのやうな病勢の変化があるか解らない。そこでこれらの附添夫——附添本官と呼ぶ——が神経痛をおこしたり肋膜炎にやられたり …