『犬のいたずら（いぬのいたずら）』
去年の十二月の三十一日の真夜中の事でした。一匹の猪と一匹の犬がある都の寒い寒い風の吹く四辻でヒョッコリと出会いました。 「ヤア犬さん、もう帰るのかね」 「ヤア猪さん、もう来たのかね」 と二人は握手しました。 「もうじき来年になるのだが、それ …
著者夢野久作
ジャンル文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出「九州日報」1922（大正11）年11月16～17日
文字種別新字新仮名
読書目安時間約3分（500文字/分）
朗読目安時間約5分（300文字/分）