始めて郊外に住んで、今年は、永く美しく夏から次第に移り行く秋の風景を目撃した。これまで、春から夏になる——初夏の自然は度々亢奮して活々感じたが、秋をこのように、落ちる木の葉の色、雨の音にまで沁々知ったのは初めての経験であった。 九品仏その他 …
著者 | 宮本百合子 |
ジャンル | 社会科学 > 社会 > 家族問題・男性・女性問題・老人問題 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆 |
初出 | 「ウーマンカレント」1927(昭和2)年2月号 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約9分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約15分(300文字/分) |