気むずかしやの見物きむずかしやのけんぶつ――女形――蛇つかいのお絹・小野小町――――おやま――へびつかいのおきぬ・おののこまち――
伝統的な女形と云うものの型に嵌って終始している間、彼等は何と云う手に入った風で楽々と演こなしていることだろう。きっちりと三絃にのり、きまりどころで引締め、のびのびと約束の順を追うて、宛然自ら愉んでいるとさえ見える。 旧劇では、女形がちっとも …