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『木犀の香』
ふりがな文庫
『
木犀の香
(
もくせいのかおり
)
』
「いい匂だ。木犀だな。」 私は縁端にちよつと爪立ちをして、地境の板塀越しに一わたり見えるかぎりの近処の植込を覗いてみた。だが、木犀らしい硬い常緑の葉の繁みはどこにも見られなかつた。この木の花が白く黄いろく咲き盛つた頃には、一二丁離れたところ …
著者
薄田泣菫
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約3分(500文字/分)
朗読目安時間
約5分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
縹渺
(
ひようびよう
)
久濶
(
きゆうかつ
)
搏力
(
はくりよく
)
闌
(
た
)
靡
(
なび
)