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輙
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すなは
ふりがな文庫
“
輙
(
すなは
)” の例文
僕も三度ほど
痿
(
なや
)
されたが、柔能く剛を制すで、
高利貸
(
アイス
)
には美人が妙!
那彼
(
あいつ
)
に一国を預ければ
輙
(
すなは
)
ちクレオパトラだね。那彼には滅されるよ
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
茶山と山陽との友
登々庵武元質
(
とうとうあんたけもとしつ
)
が二月二十四日に歿した。これは茶山の
輙
(
すなは
)
ち信ずることを欲せざる凶報であつた。「遠郷恐有伝言誤。将就親朋看訃音。」
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
然れども道徳的并に知識的の生活は其の本來の性質に於て既に相對の價値を有するに過ぎず、是を以て己れより優れるには
輙
(
すなは
)
ち移り、己れより強きものには輙ち屈す。
美的生活を論ず
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
嘗て
面
(
まのあた
)
り
査列斯
(
チヤアルス
)
四世を
刺
(
あざけ
)
りて、徳の遺傳せざるをば、汝に於いてこれを見ると云ひき。羅馬と巴里とより、月桂冠を贈らんとせしとき、ペトラルカは敢て
輙
(
すなは
)
ち受けずして、三日の考試に應じき。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
輙
(
すなは
)
ち橋を渡りて
僅
(
わづか
)
に行けば、日光
冥
(
くら
)
く、山厚く畳み、
嵐気
(
らんき
)
冷
(
ひややか
)
に
壑深
(
たにふか
)
く陥りて、
幾廻
(
いくめぐり
)
せる
葛折
(
つづらをり
)
の、後には
密樹
(
みつじゆ
)
に
声々
(
せいせい
)
の鳥呼び、前には
幽草
(
ゆうそう
)
歩々
(
ほほ
)
の花を
発
(
ひら
)
き、いよいよ
躋
(
のぼ
)
れば
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
われおもふに總ての學問は人を益するを待ちて
纔
(
わづか
)
に成立つとも定めがたかるべし。談理まことに
毫釐
(
がうり
)
の益を文壇に與ふることなからむか。われ未だ
輙
(
すなは
)
ちこれを斥けむとせざるべし。
柵草紙の山房論文
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
然れども或は勇士意氣に感じては
輙
(
すなは
)
ち身を以て
相
(
あひ
)
許
(
ゆ
)
るし、或は受くる所は※に一日の粟、而かも甘じて己れを知る者の爲に死す。是の間の消息何ぞ至善あらむ、何ぞ目的あらむ、又何ぞ手段あらむ。
美的生活を論ず
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
輙
漢検1級
部首:⾞
15画