“鬱金香”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うこんかう20.0%
うっこんこう20.0%
チュリップ20.0%
チューリップ20.0%
チユーリップ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また、きのこる鬱金香うこんかうれててたる白牛しろうし
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
この鬱金香うっこんこうの花はわたしが縫取ぬいとりをして、それを職人にしたてさせたのよ。わたし鬱金香が大嫌いさ。だけれどあの人はなんにでも鬱金香を付けなくちゃあ気が済まないのだもの。
あの公園の花壇には、今でも鬱金香チュリップや黄水仙が、電燈の光に咲いているであろうか? 向うへあすこを通り抜けると、庭の広い英吉利領事館や、正金銀行が見える筈である。
上海游記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
天鵝絨ビロードのように生えた青草の上に、蛋白石オパールの台を置いて、腰をかけた、一人の乙女を囲んで、薔薇や鬱金香チューリップの花が楽しそうにもたれ合い、小ざかしげな鹿や、鳩や金糸雀カナリヤが、静かに待っています。
地は饒なり (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
學校の花園もまた、花でかゞやかしく飾られた。蜀葵たちあふひは木のやうに高く伸び、百合ゆりは開き、鬱金香チユーリップや薔薇が微笑ほゝゑんだ。小さな花壇の周りは淡紅色ときいろのまつばなでしこと深紅しんくの八重の雛菊で賑はつた。