“鬱金木綿”の読み方と例文
読み方割合
うこんもめん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、珍らしいと思ったのは、薄汚れた鬱金木綿うこんもめんの袋に包んで、その荷に一ちょうまがうべくもない、三味線をゆわえ添えた事である。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そう言えば前にも今度と同じような鬱金木綿うこんもめんの袋へ何かはいって来た事も思い出したが、あいにくそれがどちらの姉だったか思い出せなかった。
球根 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
井桁格子いげたごうしの浴衣に鬱金木綿うこんもめんの手拭で頬冠ほおかむり。片袖で顔を蔽って象のそばから走り出そうとすると、人気ひとけのないはずの松の根方ねかたから矢庭やにわに駈け出した一人。