“風俗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふうぞく36.1%
なり19.7%
ふう16.4%
みなり8.2%
なりふり4.9%
フゾク4.9%
つくり1.6%
てぶり1.6%
クニブリ1.6%
クニブリノ1.6%
フリ1.6%
習慣1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それで、天皇てんのう殉死じゆんし風俗ふうぞくはなは人情にんじようにそむいた殘酷ざんこくなことであるから、これはどうしてもやめなければならぬとおかんがへになりました。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
その真似まねをなさるわけでもあるまいが、あのお蘭のあまっ子も、夜分になると、潰し島田に赤い手絡といった粋な風俗なりに姿をかえるげな
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それでも風俗ふうのかはつたかた被入いらつしやいますと、大事だいじにしてお辞義じぎをすることだけはつてゞございますが、御挨拶ごあいさつをいたしませんね。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
その時衣摺れの音がして、すぐに一方の襖が開いたが、その風俗みなりで大概わかる、どうやら品子の乳母らしい、四十ぐらいの女が現われた。
前記天満焼 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
茶屋小屋、出茶屋のねえさんじゃあねえ。風俗なりふりはこの目でたしかにらんだが……おやおや、お役人の奥様かい。……郵便局員の御夫人かな。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
東遊アヅマアソビ風俗フゾクなどは、東国から出た痕を明らかに示してゐる。併し詳しく言へば、神事芸能の起原は、此一つに止らない。
神賑ひ一般 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
町家の新造のような、それでいて寺侍の内所ないしょのようなちょっと為体の知れない風俗つくりだったが、どっちにしてもあまり裕福な生活の者とは踏めなかった。
一も西洋二も西洋と。かの風俗てぶりをのみまなぶこととなりぬ。これなん第一回にいでし。篠原浜子の父通方みちかたなり。年は五十をこしたれども。男子なんしなくただ一人の女子にょし浜子のみなりければ。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)
東の国々の風俗クニブリの短歌の伝承久しいものや、近時のものや、他郷の流伝したものや、さうした歌の宮廷で一度奏せられたあづまぶりの詞曲が残つたものらしい。
万葉集研究 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
風俗クニブリノ諺、風俗説、或は単に風俗とも書いて、幾らも出て来るものが、このことわざである。かうした国の讃詞、神の讃詞には、必ずキマつた詞句があつた。
古代中世言語論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
前代の風俗フリウタを中心に綴つた説話記録が、歌物語となり、自分の身辺の応酬を記した部分が日記歌として行はれるやうになり、其が更に単独な物語や、家集・日記・世代歴史ヨツギモノガタリを生む様になつた。
万葉集研究 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
それがまあチベット人の風俗習慣、臭い口でお経を読むのは誠に辛いけれど、そうやらんではチベットのラサから来たということを信用されない。じきに疑われるです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)