“醜悪”のいろいろな読み方と例文
旧字:醜惡
読み方割合
しゅうあく62.5%
しゅうお12.5%
しうあく6.3%
しゆうお6.3%
ぶざま6.3%
みにくさ6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
淫売屋いんばいやから出てくる自然主義者の顔と女郎屋じょろうやから出てくる芸術至上主義者の顔とその表れている醜悪しゅうあくの表情に何らかの高下があるだろうか。
要は、現世の醜悪しゅうおに惑わされず、人間ありのままな生を愉しみ、生を終ったら、弥陀みだのお迎えにまかせて、来世の極楽へ行こうよ。と、いうようなことであるらしい。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ゾオラが偶々たま/\醜悪しうあくのまゝをうつせば青筋あをすじ出して不道徳ふだうとく文書ぶんしよなりとのゝしわめく事さりとは野暮やぼあまりに業々げふ/\しき振舞ふるまひなり。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
醜悪しゆうお獰猛どうもう暴戻ぼうれいのたえて異なるふしも無し。
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
猫背でグロテスクな程両腕が長く、何う贔屓眼に見ても、人好きのする外貌を備えているとは言えなかった。平べったい醜悪ぶざまな顔に眼が窪んで、厚い口唇が強情に歪んでいた。
双面獣 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
渠は今、生れて初めて、何の虚飾なき人生の醜悪みにくさに面相接した。酒に荒んだ、生殖作用を失つた、四十女の浅猿あさましさ!
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)