“獰猛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
どうもう87.9%
だうまう6.8%
ねいもう3.0%
どうまう1.5%
どうもの0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、底知れぬ獰猛どうもうさを雪白の毛並みにうねらせた。だのに又太郎は、われから革足袋かわたびの片方を上げて、彼の鼻ヅラへ見せている。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
美しい神々しいおつな……獰猛だうまうな鹿田……富之助の頭のこの烈しい對照コントラストが更に幾多の不祥な聯想を呼んだ。或ものは鮮明に表象に現はれた。
少年の死 (旧字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
だが、陸に上って既に日に乾いたものは熊のように黄褐の毛が逆立ち、頬の髭が強く張って、いかにも獰猛ねいもうな巨獣の相を現す。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
三助は獰猛どうまう面構つらがまに似氣なく、一つ脅かされると、ペラペラとしやべつてしまひさうな樣子です。——腹からの惡黨ではないな——と平次が見て取つたのも無理はありません。
事情を知らぬ犬同心や組子の輩は、高氏がこの獰猛どうものな物をどう扱うかと、ただ興味の下に見ているにすぎない。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)