逆襲ぎゃくしゅう)” の例文
こうした場合ばあい、もしすこしでもひるむことがあればてきはあなどって逆襲ぎゃくしゅうするのがきまりだから、ますます攻勢こうせいなければならない。
しらかばの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「しかし」と、それでも子路はなお逆襲ぎゃくしゅうする気力を失わない。南山の竹はめずして自ら直く、ってこれを用うれば犀革さいかくの厚きをも通すと聞いている。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
瑠璃子夫人の巧みな逆襲ぎゃくしゅうに、みんなは声をそろえて哄笑こうしょうした。富田と呼ばれた紳士は苦笑しながら言った。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
猟犬はきたばかりの不案内の土地なので、狼群ろうぐんを追いつつ四方へちっていったのはいいが、勝手を知ったロボの群れにひどい逆襲ぎゃくしゅうをくらって、夕方帰ってきたのは、たった六頭。
それは、例の月人たちが、いつ逆襲ぎゃくしゅうしてくるか分からなかったからである。
三十年後の世界 (新字新仮名) / 海野十三(著)
老人は逆襲ぎゃくしゅうされてちょっと返事に困ったふうであったが
次郎物語:01 第一部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
「そのときには間者かんじゃをみちびきいれて逆襲ぎゃくしゅうしよう」
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
勇気を起して復一は逆襲ぎゃくしゅうした。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
逆襲ぎゃくしゅう? ……」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
はるかに、このようすをていましたこうくに大将たいしょうは、このときだとおもいました。けた兵士へいし勇気ゆうきづけて逆襲ぎゃくしゅうをいたし、さんざんによわったおつくに軍勢ぐんぜいやぶりました。
酒倉 (新字新仮名) / 小川未明(著)