“追分”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おいわけ81.3%
おひわけ18.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この二人が、今朝、公会堂の観光団歓迎会のすぐ後から、幌馬車に乗って、豊原の西郊の追分おいわけという部落へ散策したと思いたまえ。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
川越街道の追分おいわけを過ぎて疎林をくぐると、石神井しゃくじいの流れが麦畑と草原とを縫って、あたかも、水銀の液を流したようにのぞまれて来る。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もつと小石川こいしかは白山はくさんうへ追分おひわけのあたりより、一圓いちゑん高臺たかだいなれども、ひかりうすければ小雨こさめのあともみちかわかず。
森の紫陽花 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
二人ふたり追分おひわけの通りを細い露路ろぢに折れた。折れるとなかいへが沢山ある。くらみち戸毎こごとの軒燈が照らしてゐる。其軒燈のひとつの前にとまつた。野々宮は此奥にゐる。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)