“蚊柱”の読み方と例文
読み方割合
かばしら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
江戸のもの音が、去った夏の夕べの蚊柱かばしらのように、かすかに耳にこもるきり、大川の水は、銀灰色ぎんかいしょくに濁って、洋々と岸を洗っています。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
それからまたどの映画にも必ず根気よく実に根気よく繰返される退屈な立廻りが、どうも孑孒ぼうふらの群や蚊柱かばしらの運動を聨想させる。
雑記帳より(Ⅰ) (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
ちゝなるものは蚊柱かばしらたつてるうまやそばでぶる/\とたてがみゆるがしながら、ぱさり/\としりあたりたゝいてうままぐさあたへてる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)