“かばしら”の漢字の書き方と例文
語句割合
蚊柱100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さかんなるかな炎暑えんしよいろ蜘蛛くもまぼろしは、かへつ鄙下ひなさが蚊帳かやしのぎ、青簾あをすだれなかなる黒猫くろねこも、兒女じぢよ掌中しやうちうのものならず、ひげ蚊柱かばしら號令がうれいして、夕立ゆふだちくもばむとす。
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
軒端のきば蚊柱かばしらのように、どこからともなくあつまって子供こどもむれは、土平どへい前後左右ぜんごさゆうをおッいて、うもわぬも一ようにわッわッとはやしたてるにぎやかさ、長屋ながや井戸端いどばた
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
機体はほこりのように小さくしか見えません。しかしその数は蚊柱かばしらのように無数です。空一面を覆って、東へ東へと飛んでいるのです。爆音も蚊柱の唸りほどにしか聞えません。それ程高度が高いのです。
偉大なる夢 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)